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第1回 写真教室に「入学」する。

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学生時代は2つの大学の文芸同人サークルに所属し「小説家」を目指していました。
後輩には乱歩賞の候補になった若竹七海や「磯野家の謎」を編集した赤田くんなんかがいました。

そこの部長でぼくの親友だった男は、いまでも英語で小説を書いてアメリカで発表するというややこしいことをやっていたり、結構本格的だったんです。

結局自分は小説家にはならず、
学生時代から何十年も経った2014年「写真教室」に入学して写真を勉強しています。
その頃、写真の教育に手を染めようとしていたので
当初の目的は「写真の教え方を学ぶ」あわよくば「盗む」でした。

が、あっという間に「ミイラ取りがミイラ」になっていく自分がいました。
そう、遅まきながら写真の面白さや、大勢で一つの被写体に向かい合うことの楽しさに目覚めてしまったのです。

その写真の面白さをブログという形式で、ときに小説のように、
またあるときは技術書の様に綴っていきたいと思います。

ということで第1回めの始まりです。

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ぼくの手元に黒い1冊のノートがある。
無印で買った、厚さが7ミリほどのA5サイズのノートで、
それに黒いボールペンでびっちりと文字が書き込んである。

写真教室に通い始めた2014年の7月からのノートだ。

1ページめの最初に2014年7月19日の日付を記し、隣に「18名」と教室の生徒の人数が書き込んである。

ノートはこんな風に始まっている。

『一人ひとりの感性を大事にしていく・・』先生の最初の言葉であり、
通い始めた写真教室のすべての授業を貫く基本的な考え方でもある。

教科書は、やはりA5サイズで真っ白な光沢の地にピンクで大きく「B」と書かれている。
「B」はビギナーのBだ。

この教室は3年制で、どんなにうまいカメラマンでたとえ現役のプロであっても1年生からしか始めることが出来ない。
全員がこの「一人ひとりの感性を大事にしていく」ことを教え込まれる。

そして教科書の目次の前に校長先生であるテラウマサト氏の言葉が載っている。
「世界を動かすもの、それは情熱である」
It is the spirit that makes the world go round.

かっこよすぎてシビレル教科書だ。

この教室では毎回「宿題」を持っていく。
第1回目は自己紹介代わりに、なんでも良いから自分の好きなモノを撮っていくということだったと記憶している。
ぼくの好きなモノはこれだった。

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生まれ育った、横浜の街を貫く運河。
この町工場のような建物の少し向こうに小学校2年生まで過ごした今で言うテラスハウス風のアパートがあった。
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by web-photo | 2016-12-14 00:46 | 写真教室

フォトグラファーKazeoのブログ「技術と感性について語る」


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